わたしの好きなmade in China 2「春光 特制椰子糖」 BBパートナーリレーコラム「日中コミュニケーションの現場から」第7週



春光 特制椰子糖(Chun Guang Coconut Candy)


購入価格 一袋120g入り 7元(約140円)
愛食歴 8年

 「東洋のハワイ」なる海南島に旅したのは2007年の5月、空港の到着ロビーではムームーのような衣装の娘さんたちがバスケット片手に何やら配っています。トロピカルフルーツのキャンディー、ココナッツのお餅、そして一番多かったのがココナッツキャンディーでした。到着客に味見してもらって、帰りにお土産として買ってほしいということのようです。  
 
 ココナッツキャンディーのメーカーはいくつかありましたが、一番美味しかったのがこの春光のものでした。見た目や食感はチェルシーのバタースカッチに似ています。ココナッツミルク味のチェルシーといった感じでしょうか。
同じメーカーの円筒形のココナッツキャンディーはおそらく昔からあるタイプで、素朴なパッケージが可愛かったのですが、かなりの甘さでリピートには至りませんでした。





 日本ではココナッツオイルブームが一段落した頃でしょうか。今回一時帰国して、成城石井やカルディなど輸入食材充実のお店だけでなく、普通のスーパーの棚にも置かれていて驚いたところです。
 そして森永のキャラメルにもココナッツミルクバージョン!チェルシーと一緒に買って味比べしてみましたが、それぞれ美味しかったです。今のように暑い季節よりは秋冬の方が美味しく感じられそうですが、冷房の効いた電車やバスで空腹をごまかすにはちょうど良いかもしれません。
 
 春光ブランドには他にインスタントコーヒーやココナッツパイなどのお菓子がありますが、やはり一番のおススメはココナッツキャンディーです。中国では地元のスーパー、ネットで購入可能ですが、日本ではタオバオの代行くらいしかヒットしませんでした。皆さんの周りで中国に行く予定がある方がいらっしゃれば是非リクエストしてみて下さい。





文・写真:勝又依子





わたしの好きなmade in China 3「手牌 蛤蜊油」 BBパートナーリレーコラム「日中コミュニケーションの現場から」第7週


 
手牌 蛤蜊油(梦娜日用化学品厂)


 購入価格 ひとつ3元(60円)くらい
愛用歴 7年

 上海から北京に来た翌年の2008年、通い始めた学校が清華大学美術学院の漢語班(外国人向けの中国語コース)でした。月曜日から金曜日まで毎日4時間、文法・会話・作文などそれぞれの分野を4人の先生が担当、その中で精読の授業がとても楽しかったのを覚えています。先生は1947年生まれの女性で、北京の前門近くの胡同で育ち、以前は師範大学で中国人の学生に教えていたそうです。
 
 精読の授業はほぼ毎日宿題とテストがあり楽ではありませんでしたが、先生は折々に旬の果物やお菓子などをクラスに持参しては私たちに食べさせてくれたり、体調が優れない学生がいれば漢方薬を紹介してくれたり、季節ごとに摂るべき食材を教えてくれたりととても親切で、彼女の人柄はもちろん授業の合間に耳にする身の上話もとても興味深く、楽しく通学していました。


 

 冬のある日、先生がふと取り出したのがこの蛤蜊油(ガーリーヨウ)です。「これはずいぶん昔からあって、手にあかぎれができたりすると塗っていたのよ」と言いました。日本のオロナインやメンソレータムのような位置付けかもしれません。試しに使わせてもらうと、どっしりと重めの質感ですが、自分の体温でゆっくり伸ばしていくとしっかりベールになり優しいフローラル系のリラックスできる香りです。蛤蜊はハマグリの意味ですが、ハマグリエキスが入っているというわけではなく入れ物がハマグリということのようです。


 

 以来7年、私にとって冬の乾燥する時期には欠かせないものになりました。小ぶりなので携帯にも便利ですが、そのままバッグに入れると何かの拍子で開いてしまって中がベタベタ、というリスクがありますからぴったりサイズのケースに入れて持ち歩いています。毎年秋頃にお店でまとめ買いしていたのですが、今回調べていたらネット通販の京東(jd.com)でまとめ買いすると少しお安くなるようなので次回から利用したいと思います。

文・写真:勝又依子