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第1弾 激動の歴史を生きた家族の物語
2016年8月30日
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中国秀逸ドラマ
人间正道是沧桑
~人间正道是沧桑 (全50集)~
まず最初に“人间正道是沧桑 ”をご紹介したいと思います。このタイトルは中国語で“移り変わりこそ人の世”という意味ですが、1925年から1949年までの近代中国歴史の中で最も激動の時代に生きた人々の物語です。孫紅雷(楊立青)、黄志忠(楊立仁)、張恒(楊立華)の3兄妹に、柯藍(瞿霞)、楊雪(林娥)、孫淳(瞿恩)などの豪華俳優陣が、激動の時代の中でそれぞれの立場や信念で懸命に生きる姿が描かれています。
1925年の中国は孫文が亡きあと、革命新政府と北京などの各軍閥が対峙していた時代ですが、広州に革命政府の軍官養成機関として蒋介石が校長を務める黄埔軍官学校が設立されます。当時は軍閥に対する革命政府軍の育成のため、国民党と共産党が協力していた時代ですが、両者の矛盾と不信が徐々に広がって相互監視が始まります。その激動の時代の中で日本の士官学校を卒業した父を持つ3人の兄妹がそれぞれの道を歩み始めます。
やがて国共合作は破れ立青の家族も共産党と国民党の幹部として、それぞれの立場で対立した状態となります。立青は好意を寄せていた瞿霞の国民党による逮捕や投獄、更に恩師瞿恩教官が戦闘の中で国民党に射殺される中でつらい時期を迎えます。ところがここに日本が入ってきて三つ巴となり、これが第2次の国共合作を促し両者の対立は一時的に停止されます。分かれていた兄妹にも和解の機運が出てきますが、根本的な相互の不信感は拭い切れず、日本投降後には直ぐに対立が始まり解放戦争が始まります。
特に日本が支配していた中国東北地区は、両者が覇権を目指して激しい戦闘地域となります。米国から支援を受ける国民党の砲弾に対抗するため、共産党は東北に残っていた日本人技師を利用して国民党を上回る性能をもつ砲弾を開発させる場面や、戦闘で負傷した兵士の看護のため、日本人医療部隊を優遇する場面も出てきます。
このドラマは激しく変わる不安定な時代でそれぞれの進む道は違っていても、家族の絆の大切さや、本当に信頼できる友人や尊敬できる先輩を持つことの大切さを教えてくれます。孫文の革命から中華人民共和国の設立まで、さまざまな場面で日本がどう関わったのか、中国人がどう見ていたのかも理解できます。バイオリンやピアノが中心の音楽も素晴らしく、美しい場面に彩を添えてくれます。是非皆さんにお薦めしたいドラマです。
以上
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林奨
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