一方、私がこれまで3回、中国ハンセン病快復村で週末ワークキャンプに参加したときに出会ったジョウリンホウはそんなネガティブな印象を覆す逞しいジョウリンホウでした。
このワークキャンプのコーディネーターは認定NPO法人『家-JIA-』、代表は中国広東省にこの活動のために移住した日本人の原田燎太郎さんが務め、2004年から中国華南5省に住むハンセン病快復者への支援活動をされています。年間約100のワークキャンプを開催し、年間参加者は約2,000名以上(内9割が中国人学生)に上ります。
原田さんが北京でドリームプラン・プレゼンテーション(北京ドリプラ)で講演されたときに、私と同世代の日本人がここまで中国社会に深く入り込み、この10年間で1万人以上の地元大学生を巻き込んだインパクトのある活動をされているのに心を打たれました。一方、組織は財政面で相当苦しい状況に追い込まれており、寄付などを通して少しでも彼の役に立ちたい、そのためにはまずは現場に入って現状を肌で感じようと思い、私が香港に移住したのを機に定期的に参加するようになりました。
ハンセン病快復者の部屋を掃除する中国の大学生(左)
活動主体は中国の大学生で、学生ボランティア(加盟大学数33校、学生会員13,466名)が、中国華南5省にある8つの地区委員会に所属し、ワークキャンプを自主的に実施。『家-JIA-』は学生ボランティアが各地でワークキャンプを開催しやすい条件を整えるため、人材育成、情報共有、ネットワーク構築の3つの側面から後方支援が役割です。ワークキャンプでは、村の家屋建設、道路舗装などのインフラ整備や、ハンセン病に対する差別をなくし、理解を深めるためのプロモーション活動などを実施しています。
このような活動に従事するジョウリンホウは社会からネガティブに語られる姿と違って、私は以下のように感じました。
1.彼らが社会から隔離され、家族も排除されたハンセン病快復者の心の拠り所になっている
2.自立心が強い(生活力が高い)
3.ワークキャンプを通して人間として大きく成長している
次回は、中国ハンセン病快復村に飛び込んだジョウリンホウのリアルに迫っていきます。
文・写真:大内昭典
Akinori Ouchi: 現在、日系事業会社の香港を拠点に中国関連の事業投資に従事、中華圏在住8年目。 1980年11月生まれ。大学在学中に日本の公認会計士試験(旧第二次試験)に合格。 大学卒業後、米系投資銀行でIPO引受/M&Aアドバイザリー、ネット系ベンチャーで事業開発を担当。 30代は「海外で活躍する」という夢を実現しようと、29歳のときアジアの時代に中国のトップビジネススクールである長江商学院に私費MBA留学。優秀なクラスメートたちに刺激され、卒業後は中国に残ることを決意。 留学や仕事で4年過ごした北京を離れ、2014年7月から香港へ移住。