第二十回『Restart』

2016年8月26日 / Let it Beijing



(写真)音楽プロデュースにて参加した中国アニメ「妖怪名単」


前回までは中国の映画制作の話を書いてみました。

今回からは私がよく携わるアニメ・ゲームの分野の話を書いてみようと思います。

中国というと「海賊版」「偽物」という認識を持っている日本人も多いのですが、その認識は大きく間違っていると私は思っています。

例えば日本のドラマやアニメなどの多くは中国で無料で見れます。
これは非正規品、海賊版でしょうか?

答えはNo、殆どの作品は中国の大手動画サイトが「中国国内で無料で公開する権利」を日本から買っているのです。

例えば中国の大手動画サイト「搜狐」の主力作品のひとつが日本のアニメ「ワンピース」です。
このワンピースは当然日本から「中国国内で無料で公開する権利」を買い取っているので、正真正銘の正規品です。

動画を見ているユーザーが「搜狐」が日本から権利を買い取っているおかげで見れている。…という認識を持っているかどうかは別として、自然に正規品を見れる環境があります。
日本から中国の動画サイトを見れないという声をたまに耳にしますが「中国国内で無料で公開する権利」を買っている場合は逆に著作権を保護する為に中国以外からは見れなくなっています。

ということで、次回からは中国の作品に関わっている人達にスポットを当てて書いてみようと思います。



Mine Kawahara

投稿者について

Mine Kawahara: 河原嶺旭(かわはら みねあき) 1988年10月18日生まれ。 神奈川県横浜市出身。 17歳から音楽を始め、20歳でテレビドラマ「メイド刑事」挿入歌で作曲家デビュー。2011年にAKB48に提供した『風は吹いている』が160万枚を越えるヒットとなり『アイドルと同世代の作曲家』として注目を集め、同年の年間作曲家売上第三位を獲得。アニメ・ゲーム関係の仕事も数多く手がけており、雑誌のコラムの執筆や教育関係など仕事の幅は多岐にわたる。2013年より、北京・上海を中心に活動している。