2000年1月17日生まれ(11歳)
北京市西部の新築マンションに母方の祖母と会社勤務の父母の4人暮らし。
Qすきな科目は?
1番、音楽
2番、体育
その他にも科学、美術、数学、道徳、総合実践(手工芸)、民族常識、み〜んな好き
Qにがてな科目は?
国語。
つまらないの、新味がなくていつも同じ。
作文は文字数が多くて、誤字がなくて、文字がきれいで、文法も間違いがなくて、表現がよくないとだめ。それぞれ先生の言った通りでないと減点されちゃうのよ。
でも私今友だちと小説書いているの。題は「犬のお腹に隠された宝石」。最初は「失われた宝石」にしたんだけど、子供がもっと興味を持ちそうなこっちにかえたの。
ファンタジーにしたかっけど話の展開がつくりにくいから、殺人、悪者、善玉、警察が登場するのにした。人が殺される前に犬の口に宝石を入れるの。
最後は「これは、まだ始まりにすぎなかった」で終わるのよ。
こうすれば次が読みたくなるでしょ。
Qもしうんとお金があったら、何がしたい?
そりゃ、いくらあるかによるわ。
1万元以下なら犬。
5万元以上なら自分のコンピューター。
パパには新しい車をもう一台。
ママにはお花。
おばあちゃんには白内障予防の医療機械。このまえ、デパートで売ってたの。
でもやっぱり今飼っている犬に、パートナーを買ってあげたいな。
そうじゃなかったらPSPを買ってテニスゲームで遊ぶのもいい。だって本当の友達は宿題しているか、塾に行っているか、何かの練習中かで、私と遊ぶ子なんていない。
パパたちだって私を本当のテニスには連れて行ってくれないし、もし連れて行ってくれるとしても、私は時間がない。
月曜から金曜は学校が4時半に終わって、5時半から7時まで宿題、食事して8時から8時半までピアノ、9時まで英語、本を少し読んで寝る。
土曜は昼に英会話、午後は武術、日曜は8時半から昼まで数学オリンピック、午後ピアノ、夜は6時から9時まで英語の塾。
来年の中学入試は英語と算数の成績が良くないとだめだから、英語は普通は高校生や大学生が使うテキストの「新概念」をやっているし、数学オリンピックも勉強している。
英会話はニュージーランド人の先生でゲームとかやっておもしろいの。夏には学校のダンスクラブの交流でイギリスにいくの。友達も一緒だし英語だって話せるから大丈夫。
Qおとなになったら何になりたい?
まだ決めてない。
ん〜警察官、看護婦もいいな。注射をして泣いている人を見るのよ、ヘッヘッ。
夜回り番、庭師、ペットショップのオーナー、スチュワーデスもいい。
会社を開くのもいい。とても大きな会社じゃないとだめ。前提は損する会社じゃなくて、もうかる会社よ。
何をするともうかるかって?ミミズを飼って販売するとか。北京オリンピックのゴミ160万匹のミミズが処理したの。糞は農業に使えるし。日本の木材会社も木くずの処理にミミズを利用してもうかってるのよ。
じゃなかったら、獣医、ピアノの先生か学校の先生とか、パパと同じ会社に勤めてもいい。
あと、おばあちゃんみたいな生活もいいなあ。
自由自在で、宿題も、ピアノの練習もしなくていいし、先生にも支配されないし、タダでお金ももらえて、自分の好きなことができる。
好きなことって?私を守ってくれるような大きな犬を飼うの、安心感が持てるでしょ。
Reiko Miyake: ノンフィクションライター。 週刊誌で人物ルポやひとと世の中を取材・執筆。 2009年~2014年まで北京。 現在は東京、ときどき北京。 建築家・迫慶一郎氏と所員たちの10年の軌跡を追いかけたノンフィクションを書き下ろし中。 BillionBeats2011年開始の発起人。 BBウェブサイトの編集および、 立体プロジェクトでは日本側のコーディネートを主に担当。